「おしっこしたい・・・」
授業中、トイレに行きたいのを我慢する一人の生徒、かほる。
先ほどの休憩時間にそこに行きそびれてしまったのだ。

「授業が終わったら、すぐにトイレに・・・」
そう思いながら、教室にある時計に目をやると、あと5分ほどで休憩時間に入る。

「もうちょっとの辛抱・・・」
自身を励ますかほる。

そして5分後、
「キンコンカンコン キンコンカンコン」
授業終了の鐘が鳴った。
急いでトイレに向かおうとするかほるであったが、近くにいた友人が声をかけてきた。

「ねえ、かほるちゃん。先生に質問したいことがあるんだけど、いっしょについてきてもらってもいい?」

「う、うん。いいよ・・・」
おしっこが漏れそうなのに、「トイレに行きたいから、無理!」とは言えなかったかほる。
そのまま、友人に連れられ、先生の前へと進んでいった。

「先生、質問があるのですが、いいですか?」
「これとここの問題が○○で・・・」
「あれが△△になって・・・」

かほるの危機的状態に全く気がつかず、質問を続ける友人。

「そんな質問、あとでもいいじゃない!」
「そんなことより、早くトイレに!」

先生と友人の横で、いら立ちを隠せないかほる。

「ああっ、早くしないと休憩時間が終わっちゃうよう・・・」
「早くして!」

だんだんとあせるかほるをよそに、先生と友人の会話はまだ終わりそうにない。

それから数分後、やっと友人の質問が終わった。

「これでトイレに行ける!」
急いで教室を出ようとするかほるに、またもや友人が声をかけてきた。

「ねえ、かほるちゃん。××が何々で・・・」
何かを話しかけられている状況は理解できたが、内容はほとんど頭にはいってこないかほる。

「もう、いい加減にしてよ!」
「おしっこ、漏れるよう・・・」

「ごめん、ちょっとトイレに行ってきていい?」
さすがにこのままだとまずいと思ったかほるは、そういうとトイレに向かって歩き出した。

トイレに着くと、後ろを歩いていた友人も、トイレへと入ってきた。
「私もトイレしよー」

のんびりと個室に入る友人をよそに、慌てて個室のカギをかけ、ブルマとパンツを下ろすかほる。
友人が隣の個室にいるため、音消しボタンを押してから、おしっこをしようと思っていたかほる。
しかし、そんなコンマ何秒の時間さえ、今のかほるには待ちきれなかった。
スカートをたくし上げ、和式便器に腰を落としている最中にもかかわらず、おしっこが尿道より噴き出してくる。
「プシューーー」
勢いよく飛び出したおしっこは、便器にあたり、一部の飛沫は床へと飛び散っている。

「はあぁ・・・」
かほるが安ど感に浸っているころ、隣の個室から、音消し音が聞こえてきた。
友人もおしっこを始めたようだ。
隣から流れる音消し音で、かほるは我に返り、慌てて彼女もそのボタンを押したが、時すでに遅し。
かほるの激しい尿音は、ばっちりと友人に聞かれてしまったことだろう。



恥ずかしさがこみあげてくるかほる。
しかし、友人はその後何もそれについて触れてくることはなかったので、それがかほるにはありがたかった。










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投稿者:かほるまさん