キャストラTV制作部本部長室 「明智本部長!新企画のパイロット版ができました!是非、見てください!」 石田は鼻息荒く、光子に詰め寄ると、モニターのツイッチを入れた。 「もう、石田さん。石田さんに本部長なんて呼ばれると恐縮するわ。立場は私が本部長だから、みんながいるところではそうしなきゃいけないけど、“鬼”の織田に“悪魔”の石田といわれたお二人は、若いころお世話になったんだから・・・ここでは明智でいいですよ。」 そう言って光子はにっこり笑った。 「それで、視聴率が取れそうな新企画ってどんなものかしらね」 「まぁ見ていてください。夢野と御端希、知り合いの若菜のところ娘と息子を借りて、パイロット版を作ってきました。」 石田は自信満々にモニターを見ていた。 そして、その番組が始まった。 モニターから聞こえてきたのはチープな音楽に乗せたナレーションだった。 「おしがま二人羽織〜!カップル対抗!早く食べらトイレに行ける大会〜!」 光子のこめかみがぴくぴく動いた。 モニターの中では、詩織と麻衣が夢野と結城の二人羽織によってご飯を食べるシーンが広がった。 二人とも尿意をこらえているらしく苦しそうな表情だ。 「熱っ!バカ!何やってんのよ!うっ!」 麻衣の顔にアツアツの味噌汁がかかったようだった。熱さと尿意を堪え顔を歪める麻衣。 一方、詩織・夢野ペアはマイペースに進んでいた。 「詩織さん、あの・・・我慢できなくなったら・・・いいからね・・・」 「う、うん・・・」 「・・・石田さん。これは?」 光子は半ば怒り半分で石田に聞いた。 「この前、徳川と話していて気が付いたんです。視聴者はこういうハプニングが好きだって。」 「ハプニング?」 「そうでしょう。去年、真行寺や新人の和久が失禁した番組の放送って爆発的な視聴率だったでしょう?女性のおしっこ我慢って視聴率とれると確信したんですよ。」 光子は頭を抱えた。 「それに・・・明智が新人のころ、山中のロッジに籠った強盗犯を取材して、お前、トイレ我慢できなくて・・・・」 「石田!それ以上言ったら二度と制作はさせんぞ!」 光子はすごんだが、 「まぁまぁ怒んなさんなって、ション便ちびりながらレポートつづけたお前を見て、俺も織田も関心したぜ、この新人はタマが違うってね。案の定、その若さで本部長じゃねーか。」 「石田〜!」 顔を真っ赤にして怒る光子をよそに、石田はモニターを見ながら「おっ、ここからがいいとこなんだよ」と言って話を切った。 ゲームは進行し、喧嘩しながらも麻衣・結城ペアが先に完食した。 「結城!早く脱げ!漏れる!漏れる!漏れる!」 慌てる麻衣に困惑の表情の結城。 このゲーム特性の羽織を何とか脱いで、特製トイレに向かおうとする麻衣だったが、 「ゆ、結城・・・間に合わない!ここでする!」 麻衣は下着を膝まで下し、その場で放尿を始めた。 ![]() シューーーーーー―ッ! 麻衣の縦に割れたクレパスから若くて勢いのある尿が噴出した。 「姉貴!」 結城は反射的に麻衣の放物線の先に両手を皿のようにして受けてしまった。 「あっ!きたねー!」 「汚いっていうな姉弟(きょうだい)のでしょ!」 「でも、やっぱきたねー」 一方、詩織・夢野ペアも完食したようだった。 「夢野さん・・・」 「いいよ、詩織さん」 ![]() チュィーッ! 羽織の内側から詩織の決壊する音が響いた。 羽織からも詩織のおもらしが染み出て床に大きなシミを作っていった。 「夢野さん・・・私・・・またしちゃった」 詩織を抱きしめる夢野・・・ 「明智、どうだ!視聴率はとれるだろ?」 「・・・・石田!どこがスポンサーになってくれると思ってるんだ!」 「まぁ地上波は刺激が強すぎるので、BSあたりでどうだい?」 終わり |