メグミ 「ゆかっち!今週末、例のログハウス使える?」

佑香 「ん…?どしたの? 急に…」

メグミ 「最高の曲が今、形になりそうなんだ。スタジオだとお金かかるし」

メグミ 「時間をかけてゆっくり作曲したいんだよね。あとライヴに向けて練習もしたいしさ」


佑香 「そうね〜… 最近練習サボりがちだったもんね…。」 

佑香 「お父さんに聞いてみるネ たぶん大丈夫だよ」


メグミ 「さすが! やっぱりゆかっちは頼りになる!」

メグミ 「さて、愛子は強制参加だ。 黄桜とイチャイチャばかりしてるし」

愛子 「参加はするけど…理由ソレ!?」

愛子 「メグミだって大自然君と仲がいいんじゃない〜?ケンカするほど…って言うじゃない」

メグミ 「ちょっと!あんなバカと一緒にしないでよ」

愛子 「あらあら〜 少し照れてるんじゃない? 赤いわよ、顔 ふふふ」








そして週末。バント「ポテトチップ」の新曲制作とテクニック強化の為

一泊二日の強化合宿が決行された!








佑香 「ちょっとホコリっぽいけどいらっしゃい〜」



電車で3時間、バスで1時間、徒歩1時間30分。
とある山奥に佑香家が所有するログハウスがある。




メグミ 「疲れた〜…」

愛子 「あれ…?ここ前に来たハウスじゃないよね?」

メグミ 「わ、すごいねここ。これってツリーハウスってやつじゃない?」

佑香 「うん、ごめんネ 前の所は今お父さんの仕事関係で関係者が使用しているんだって」

佑香 「今使えるのはここだけらしいの」


愛子 「こんなの複数持っているってゆかっちホントすごいなぁ」

佑香 「本当は… 私、あまりこのハウス… 使いたくないんだけどね…」

メグミ 「大丈夫、どこだって同じだよ。貸してもらえるだけすごく助かるよ」

愛子 「ちょっと遠かったけどネ でも綺麗だし十分十分」


佑香 「そう…? さて、軽く掃除して機材セッティングしよっか」


メグミ 「お〜!」   愛子 「うん!」



テンションが上がるメグミと愛子。









佑香 「あとね、ここのハウス…、」

メグミ 「ん…?」   愛子 「ん?」

佑香 「トイレとお風呂の設備は無いの」




メグミ  愛子 「…へ?」




佑香 「少し歩くんだけど離れた所に管理事務所があってそこで貸してもらうしかないのよね」






メグミ  愛子 「えっ!?」




佑香 「トイレならメグミも愛子ちんも貸してもらえるけど」

佑香 「お風呂は…ちょっと厳しくなっちゃうから… 入れないと思う…」



メグミ  愛子 「……………」


佑香 「お風呂とかみんなで入るの楽しみだったけどネ…」

佑香 「 ゴメンネ… こんな設備で… トイレも遠くて…」



メグミ 「い…いや、全然大丈夫だよ! 風呂なんて一日くらい平気だし!」

愛子 「そ…そうね お風呂に入りに来ている訳じゃないし」

佑香 「本当にごめんね…」



なにげに風呂よりも「トイレ」が容易に使えない事に不安をいだき始めるメグミと愛子。


愛子 「と…ところでその事務所ってどのくらい歩くの…?」

佑香 「10分位かな…」

メグミ 「………」


これは水分を控えよう!とマッハで決意するメグミと愛子。


メグミ 「そ…そういえば街灯らしきものが全く見当たらないけど…」

佑香 「うん… 夕方6時にもなればもう当たり一面真っ暗なの」

愛子 「………」


「不安」から「恐怖」へと変わりつつある怖がり屋のメグミと愛子。


佑香 「あのね… 実はね… この道…」

メグミ  愛子 「え…?」

佑香 「私がまだ小さい頃の事なんだけど… 夜、この道をお母さんと歩いた時…」


メグミ 「ちょっと待ったぁ! そうゆーのいらないから!!」

愛子 「や…やだなぁ… ゆかっち… 怖がらせるの反則だ〜…」

佑香 「そうよね! ト…トイレとかみんなで行こうネ!」



先ほどのテンションがウソかのように激減したメグミと愛子。

すでにちょっぴりチビった気がした超怖がり3人組の合宿が開始する。









さっそく機材をセット。各々楽器を取り出し音を出し始める。
幸い佑香の父親は音楽が趣味でこうしたログハウスにも機材は割りと充実していた。


メグミ 「サビの後にBメロが入って…」

佑香 「ここから半音上げて2回繰り返してみたら…?」

愛子 「あ、いいね〜 これだと間奏が弾きやすいかも」


順調に進む作曲。


メグミ 「よし、じゃあ一回頭から通してみようか!」






時間も忘れるほど夢中な3人。 こうして数時間が過ぎ夕飯の時間が訪れる。


愛子 「わ、このスープおいしい〜 ゆかっち、何入れたの?」

佑香 「これは白ワインを少し入れると最高に味が美味しくなるのよね」

メグミ 「ホントにうまいよ、コレ。 ゆかっちやるなぁ」

愛子 「メグミもゆかっちの様に料理勉強しないとだめだよ〜 大自然君に嫌われちゃうゾ〜」

メグミ 「しつこいな!そんなんじゃないってのにぃ もう〜…」



佑香 「あれ…?メグミ、大自然君とそんな仲だったの…?初耳〜」

メグミ 「違う〜!!」


佑香 「あ、そうだ… ウチのブドウ園で取れた特製ジュースがあるの」

佑香 「良かったら飲んでみて〜」


楽しい食事も終わりこの後3人は再び練習に入る。
新曲も形になる頃合宿の一日目は夜も深けていった…。


佑香 「ね、そろそろ休まない? 疲れてきちゃった」

メグミ 「よし、新曲はほぼコレで決定だね!明日細かい仕上げにかかりますか!」

愛子 「ん〜〜〜… 疲れたぁ〜…」

メグミ 「みんなお疲れさん」


さっそく後片付けをして寝る準備をする3人。
8畳ほどの部屋に3人分の布団も敷けばあっという間に狭くなってしまうが
その密着がなぜかウキウキしてしまう。


佑香 「さて…、みんなでトイレに行こっか」


寝る前に用を足す3人。日常ではなんでもないこの行為だが
今日だけはちょっぴり特別で大事なイベント。


愛子 「うん、いく〜」

メグミ 「あ、ちょっと待って…  おっけ、お待たせ いこう〜」





月明かりが注ぐ道。手には小さな明かりが灯る。
そして数多くの虫の鳴き声が聞こえる。

それはあたかも深夜のコンサート。

月に照らされた青い風景の中で
その素晴らしいメロディーはひと時の演奏会を創り出していた。




愛子 「わぁ……」

メグミ 「……すごい…」

佑香 「都会じゃまず聴けないよネ すっごく素敵なの」

メグミ 「いや〜… なんか心が清らかになるなぁ…」



虫の音色を聴きながら事務所に到着する。
実はツリーハウスに到着してから初のトイレの3人。練習のアドレナリンのせいもあってか
皆、不思議と長時間我慢できた。だがお陰でたっぷりと「溜め込んだ」その量は結構な量だったとか。

そしてちょっぴり長めなトイレは終わり来た道をまた演奏を聴きながら戻る。



メグミ 「さて〜、明日も早くから練習だよ もう寝ようか〜」

佑香 「完成したら美雪ちゃんに聴かせよう」

愛子 「明日も頑張ろう〜!」


パジャマに着替えた3人は颯爽と床に就く。







そして…夜も深まる丑三つ時…………




一人の女の子が…、




「ある感覚」で眠りから目を覚ます………。






後編へ続く

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