

とある町。
今日も砂嵐が舞う町の佇み、バーで男達は飽きもせず呑み明け暮れている。
※「いよう〜酒くれ〜!いつものな!」
町で働く者。旅の途中で寄る者。酒場は漢の臭いや熱気でむんむんしていた。
※「なんだとっ!もういっぺん言ってみろや!」
※「ああ、何度もいってやるよ!てめえはなぁ!」
当然の様に場が荒れている風景は、むしろ活気の一部として賑わいを魅せている。
だが「当然」ではない風景が、カウンターの一角にあった。
※「おい、主人。あの騒がしい客、なんとかならんのか…?」
主人 「申し訳ねえ、客人。じき収まりまさぁ。一杯おごりやすよ」
※「全く…ジャーキーが不味くなってしょうがないな…」
片手でグラスの氷をカランカラン回すと一口飲んでため息をついた。
※「…!」
そんな客人に荒くれ者どもは気づいた。
※「お!おい見ろよ!こりゃ珍しいぜ!」
※「ほう!マジで珍しい!」
※「こんな所に女一人で飲みに来てやがるぜ!」
※「おい!ねーちゃん!一緒に飲もうぜ〜!」
涼子 「ちっ…」
ノワール涼子。
知る人ぞ知る、その賞金稼ぎで凄腕ガンマンの姿がそこにはあった。
そして涼子は振り向きざまで座ったままその男を睨み付けたのだ。
荒くれA 「うっほおぅ!この女すげえ眼で睨んできやがったぜぇ〜!(笑」
荒くれB 「ほ〜珍しく度胸のええ女じゃねえか」
荒くれC 「どれ、俺にもよく見せろよ」
ドカドカと男どもが集まってきた。
しばらく睨んだ涼子はふっと目を逸らし俯く。カタンとグラスをテーブルに置き
そして静かに席を立つと…
涼子 「ポンチョで見えないと思うが貴様の急所を狙っているぞ…?」
荒くれA 「……なに…?」
主人 「!!」
荒くれB、C 「……」
笑いは一変にして静寂し
生死の空気がフロア全体に流れ込んだ…。
荒くれA 「があ〜〜っはっはっはっはっは!!!」
涼子 「!」
主人 「!」
なんと男は突如笑い出した。
荒くれA 「がはははは!いあいあこれは失礼。お前マジで気に入ったぜぃ!」
涼子 「嘘だと思うのか…?」
荒くれA 「まあまあ!そう言うなよ、いきなり相手にチャカを向ける度胸、本気で気に入ったと言ってんだぜ」
涼子 「度胸じゃない。先手は取れる時に取らないと死ぬからな」
荒くれA 「そりゃ正論だ、がははははは!」
妙に和む空気になる。荒くれAの笑い声で他の男達にも笑顔が戻り主人も心無しか安堵した。

荒くれA 「俺ぁ、サドンってんだ!よろしくな!あんたの名前聞かせてくれよ」
満面の笑みで涼子に話しかけるサドン。よく見るとぱっちり二重で顔立ちもまあまあ。
まんざら涼子の「嫌いではない」タイプに思わず動揺を見せた。
(ちっ…これじゃ金玉をぶち抜けなくなるじゃないか…全く…。)
と、構えていた銃をそっとホルスターに入れた。
涼子 「名乗る名なんて持っちゃいないよ、さっさと失せな」
サドン 「とても素人とは思えないがな。まあどうだ、勝負は野蛮な拳銃での撃ち合いじゃなく、」
サドン 「酒の飲み比べ勝負ってのはどうだ? 俺も拳銃向けられたからにゃ、このままってわけにはいかないぜ」
涼子 「…なんだと?」
サドン 「さぞ名のあるねえちゃん!どうだい?この俺と勝負してみるか!?」
涼子 「ふっ… 私に酒飲み勝負とはな…。しょうがない、付き合ってやるよ」
涼子 「ただし、命の代わりに10000ドルを賭けた勝負ってのはどうか?」
サドン 「おお〜〜!いいねぇ!聞いたか皆の者!これからこのねえちゃんと10000ドル賭けた勝負をするぜぇ!!」
荒くれB 「よし!主人あの酒を持って来い!」
30〜40人の男たちが集まりテーブルを囲んで輪を作る。突如の勝負に
賑わいは最高潮を魅せ始めた!
二人が向かい合いテーブルには二つのショットグラスが置かれた。
サドン 「ルールは簡単だ!お互い交互に飲み合って先に潰れた方が負けだ!」
涼子 「了解した。だが先にここに金を入れてくれ。潰れて払えなくなったんじゃどうしようもないからな」
そう言うと涼子はハットを取り、先に10000ドルを入れた。
サドン 「があっはっはっは!とことん度胸と人生を知ってるねえちゃんだな!」
サドンは10000ドルをハットに放り投げると右手で掴んでいたビンをテーブルの上にドンッ!と強く叩き付けた!
サドン 「勝負の酒はこのウォッカだ! さあいくぜ!」
※うおーーサドン!おめえ負けんじゃねえぞ!
※女も頑張れよ〜!賭けてんだからな!
先手はサドン。ショットグラスに注がれたウォッカをぐいっと一気に飲み干した!
※うおおおおおお!
※うひょおおおおお!
サドン 「ふぅうううううーーーー! さあねえちゃんの番だぜっ」
なみなみと注がれたウォッカを静かに持つ涼子。そっと唇に近づけると周りは静かになる…。
そして… きゅっと飲み干した!
※わあああああああああ!
※うおおおおおおおお!!
一杯目はもちろんお互い余裕でクリアした。
サドン 「やるなぁ〜ねえちゃん」
お互い2杯目を注いだ。
サドン 「俺はよ〜、生まれはここより遥か北にある町で産まれたんだ(ぐいっ!)」
語りながら2杯目を飲み干すサドン。
涼子 「ほう…北の方…。なかなかいい所で生まれたじゃないか(きゅっ!)」
涼子も難なく2杯目を飲み干す。
サドン 「だが数年前の話だ。俺の故郷で事件が発生してな…。(ぐいっ!)」
涼子 「ふむ…(きゅっ!)」
サドン 「その事件の…凶悪一味のせいで…母親が…死んだ…。(ぐいっ!)」
涼子 「……。(きゅっ……)」
お互い語りながら4杯目を飲み干した。
サドン 「そして…ある日 町と凶悪一味が…戦争になって…(ぐ……ぐいっ!)」
涼子 「おい…大丈夫か…?もう無理なんじゃないか?(きゅっ!)」
サドン 「う…うるせー! ま…まだいける…ぜうっぷ!」
※おいーサドン!根性見せろよー!
※だめだこいつ!もう潰れかけてるぞー!
※ねえちゃんすげえな!見直したわ!
サドン 「だか…旅の…流れ者に…(ぐいっ!)」
涼子 (…まずいな… け…結構酔ったな……)「ふ…ふむ…。(きゅっ!)」
サドン 「抗争を…そ…阻止…して…もらってな…(ぐいっ!)」
涼子 「いい旅の者…だった…んだな…。(きゅっ!)」
そして8杯目をサドンのショットグラスに注いだまま、サドンはグラスを睨み続けた…
サドン 「うぐぐ… うむむむむ………」
涼子 「ど…どうした色男! お…お前が飲まないなら私が… 先に飲むよ…」
そう言うと涼子は8杯目のウォッカを飲み干した!
涼子 「さあ〜!それを飲まないと…私の勝ちだよ! まいったのかな…?うん…?」
サドン 「うぐぐぐぐぐぐぐ…………」
そして…
サドン 「だああああああ!!もう飲めねえ!!俺の…まけらあああ!!」
※うおおお!サドンのやつ負けやがったぜ!!
※根性なしがああ!
涼子 「わあ! じゃ…じゃあ 10000ドル、私のものだよなっ!やったあ!」
なんとサドンのギブアップで勝負が決着したのだ!
※うおおおおおお!!ねーちゃんさすがだぜ!
※まじで惚れるぜーーーー!!!
涼子 「ふっふっふ… ということで…」
涼子 「この10000ドルを皆に奢ってやるよ! 遠慮なく飲んでくれ!!」
なんと涼子は酔った勢いなのか、普段じゃあまり見せない「ノリ」で
酒場の男どもに酒をご馳走したのだ!
周りの男は蜂の巣を突いた様に大騒ぎになった!
※うおおおおおおおおおおおおおおおお
※すげえぜねえちゃん!!!!!!!!
※のめのめのめーーーーーー!!!!!
サドン 「ま…まいったよ… さすが…あのレッドコブラを壊滅させた涼子だな…」
涼子 「なんだ…知っていたのか…。 いつからだ…?」
男どもが各テーブルに座りどんちゃん騒ぎをしている中、涼子とサドンだけで
テーブルを囲み語り合う。涼子はグラスが面倒なのか、ラッパ飲みで話を聞いた。
サドン 「黒のハットとポンチョでピンときたぜ。まあお前さんを見るのは初めてだがな」
サドン 「さっきの物腰は間違いないと思ったよ」
サドン 「ブルーオアシスの母親の「かたき」を取ってくれたんだ。いつか会いたいと思っていたさ」
涼子 「かたきだなんて…そんな響きのいいもんじゃないよ」
サドン 「先に名前言ってくれれば良かったのに。無礼、申し訳なかったな…」
涼子 「あんまり人に言うのは好きじゃないからね… でもあんたの顔は好きかな。むふ!」
サドン 「な…なに!? て…照れるじゃねえか…」
さすがの涼子も酔いには勝てないようだ。
涼子 「っと…」
サドン 「ん?どこへ行くんだ?」
涼子 「ああ、……しょんべん。」
サドン 「なんだよ〜水臭いな。ここでもいいじゃねえか、しょんべんなんざ」
涼子 「ははは、面白いこと言うねぇ(笑」
サドン 「見せてくれよ、涼子さん!そんな偉大な人の小便をさ!」
涼子 「まあ…見せて減るもんじゃないしな。勝手に見てていいよ」
なんと!
そう言うと涼子はポンチョを脱ぎ、台に立ちウィスキーを飲んだまま足を開いて…
力を抜いたのだ!01
※じゅぼぉおおおお〜〜〜〜!!じゅぃいい〜〜〜〜……
スボンのまま膀胱に溜まっていた尿を抵抗も無く放出する。
そのせいか、水圧が強くズボン越しでも凄まじい「放尿音」が鳴り響いた。
サドン 「うおぉ〜!素晴らしい! さすがノワール涼子だ!」
※おい!ね〜ちゃんの小便が始まってるぜ!?
※どけ!俺にもよく見せろ!
スボンがびしょ濡れになろうが、床に自身の黄色い尿が広がり続けようが
涼子は全てを出し切るまで遠慮なく放尿し続けた。
涼子 「さあ!今宵は宴だよ!どんどん飲んでくれ!」
ウォッカで造られた尿は少しばかり香りが強めではあったが
女性ホルモンの香りが男どもには興奮する癒しの香りと、そして肴になり…
宴は朝まで続いた。


