大粒 「ふむ…」

大粒 「39.7度か… 一週間は安静だな、これは」


彩 「はぁ… はぁ… はぁ… はぁ…」


百合 「お姉ちゃん… 大丈夫…?」


絵里ママ 「う〜ん…困ったわねぇ…」



珍しく風邪でダウンした彩。

普段から身体を鍛えており滅多に風邪を引かない体質なのだが

ここ最近の気温の変化で油断をしてしまい高熱で倒れてしまった。



絵里ママ 「じゃあ3〜4時間で帰ってくると思うから彩ちゃんをよろしくネ、大粒」


大粒 「あぁ。」


絵里ママ 百合 「いってきます〜」



絵里ママと百合は用事のため外出、その間大粒が彩の看病をすることになった。







こまめにおでこのタオルを取り替える大粒。


しばらくは無言の時間が流れる。







彩 「はぁ… はぁ… はぁ…」


彩 「お… 大粒… 居る…?」



大粒 「ん? どうした、彩」


彩 「あ… あのね… 申し訳ないんだけど…」


彩 「た… たしか 台所に…」


大粒 「うん」



彩 「あ… あの… し… し…」


大粒 「うん」



彩 「し…尿瓶が… あ…あると思うの…」


大粒 「あぁ、いつものやつナ」


彩 「そ…それさ、 も…持ってきてくれない…?」



ちょっぴり体温が上昇した彩。

姉とてやっぱりおしっこ関係の会話は恥ずかしいものなのだ。



大粒 「いや、あれはダメだ。たしか百合が風邪引いた時最後に割ってしまった気がするが…」


彩 「え…? そ…そうなの…?」



思わぬ事態にあせる彩。



彩 「こ…こまったな… ど…どうしよう… 私… ト…トイレ行きたいのに…」


大粒 「ふむ…、まあ今台所見てくるよ。もしかしたら尿瓶買ってあるかもしれん」


彩 「う…うん… 頼むネ…」



そう言い残すと大粒は台所へ向かった。






だが恐ろしい事に…





大粒の「おもらしミッション」は

すでに計画実行中であったのだ!









20分経過するも一向に大粒は台所から帰ってこない。




彩 「はぁ… はぁ… お… 大粒…」


彩 「お… おおつぶ〜……」




精一杯のかすれる声で大粒を呼ぶ彩。

高熱で身体の自由が一切効かない彩は意識もうろうの中

決して負けてはいけない女の子の戦いを繰り広げていた…。



彩 「はぁ… はぁ… だめ… で… でちゃう…」


彩 「お…おおつぶ〜…! はやく… もどって… きてぇ〜…」




その間にもじょぼじょぼとパンツの中で細かくおしっこは漏れ続けていた。




大粒 「やっぱり無かったな〜」



ふらりと大粒が帰還。



彩 「お… おおつぶ! 尿瓶はもういいから… わ… 私をトイレに連れて行って…!」


大粒 「ふむ、そうだな。 じゃあ今担いでやるよ」


彩 「うん…!はっはやく、お願い! はぁ… はぁ… もう…」








大粒は彩を抱き上げトイレへ連れて行くことにした。




彩 「だめ… は…はやく… はやく…」


30分は我慢したのだろうか…。

そして緻密に計算された大粒のタイムリミット数値は的確に彩のタイムリミットと一致していた…。


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彩 「…………………」


すでに微かにしか意識は残っていない彩。

その声はもうほとんど聞こえなかった。



そして限界からの開放感と弟に抱えられたままの恥ずかしいおもらしで



彩の意識は完全に無くなり



そのまま気を失ってしまった……。














そして大粒は…












































彩の風邪が完治する頃、

彩の風邪ウイルスおしっこ後始末で感染した大粒。





「毎度のごとく」入れ違いでダウンする自業自得な大粒でした。