校長 「では、風紀委員長山田より挨拶を」
荒井 「失礼ですが山田は今日、休みとなって御座います」
校長 「…ふむ、」
校長 「なら今回も代わりに御端希副風紀に挨拶してもらおうかの」
朋美 (…きたっ!)
麻衣 「トモち、大丈夫…?」
朋美 「大丈夫、任せて!」
あの悪夢の全校集会から数ヶ月…
またもや朋美に試練がやってきた!
名前を呼ばれて校長の教壇へと向かう朋美。
月に一度の全校集会、毎回トイレに行きたくなる朋美はこの全校集会が苦手なのだ。
校長 「では、挨拶を。」
朋美 「…はい」
あのおもらしから初めてまたみんなの前に立つ。
あの姿を皆がまだ覚えているかと思うと顔から火が出そうなくらい恥ずかしい朋美だが
朋美に出来ることはただ一つ、
二度と同じ失敗を繰り返さないことだ。
副風紀委員という役職柄、またいつ全校集会の挨拶を任されてもいい様に
朋美は秘策を用意していた。
朋美 「であります様に皆さんも気をつけましょう。以上です」
校長 「ふむ、ご苦労であった」
校長 (…………)
いかりや校長。
彼の過去の職歴は警察官と弁護士。
若かりし頃正義感あふれた熱血の青年でもあった。
だがそんな熱血とは裏腹に…
なんと「おもらし性癖」所持者のおもらし校長でもあったのだ!
校長 (ワシの感だとそろそろかの。)
またもや教壇でおもらし計画を立てるとんでもない校長!
そんな事とはつゆ知らず校長の長い全校集会が早く終わることを祈っている朋美。
お互いがけん制しあいながら様子を伺う。
校長の顔をちらりと見て少し微笑む朋美、
今回の朋美には余裕があった。
もう絶対に人前でおもらしをしない秘策、「オムツ着用」であったのだ!
朋美 (これで校長の話が長くても一応安心ね)
朋美 (あの失敗はも絶対に繰り返さないわ!)
だがオムツはどうしても生地がかさばる。安易に見えてしまうので
見られないようにと細心の注意をはらう。
校長 (ほう… その余裕、なにか対策しておるな)
校長 (まあオムツといったところか…。)
恐るべき洞察力は凄まじく発揮していた。
校長 「人々は常に思う。戦争無き時代はいつ来るのか、そして人間は過ちを…」
やはり校長の話は長い。
そして朋美の身体もついにサインを感じ始めてしまった…。
朋美 (……ま、まずいよ… トイレに…)
少し身体をよじらせて尿意に耐える。
そして全生徒の前でもじもじを抑える我慢は普段の数倍辛い尿意となっていた。
校長 「5分煮込んだ後にブツ切りにしたにんじんを入れる。ここで気をつけないといけないのは…」
どうも様子がおかしい…
一向に終わる気配を見せない校長の話。
次第にざわつき始める中、
その異変は一番早く朋美が察知していた。
黄桜 「相変わらずなっげーなぁ… もう2時間だぞ…御端希大丈夫かよ」
大自然 「頼むから昼までに終わってくれ〜」
朋美 (はぁ… はぁ… な… なんで終わらないのっ)
校長 (ふっふっふ… さあそのオムツとやらに思いっきりじょーっと出すが良い)
朋美 ( はぁ… はぁ… はぁ… )
朋美 (おもらし防止の為に穿いてきたけど… まさか… み…みんなの前で…出せない…よ)
本人もまさかまた全生徒の前で尿意に耐えるとは夢にも思っていなかった。
そして、
疑問は確信へと変わりつつあった…。
朋美 (ま… まさか…!)
朋美 (まさか、この校長!わたしがオムツに「する」の待っているんじゃ…!?)
校長 (うははは、御端希君よ。 お前のターンは無いぞよ? うはは)
スカート、半透明! |
スカート、じゃま! |
戻る |
予感は大的中であった。
朋美 (そ… そんな… む… ムリ だよぅ…)
校長 「空きビンは高く売れるからなるべく集めるように。前半の冒険が楽になるぞ」
朋美 (はぁ… はぁ… オムツしてるからって… み… みんなの前で… おしっこ…)
校長 「花の色は 移りにけりな いたずらに 我が身世にふる ながめせしまに」
黄桜 「まずい! もうもらす直前の顔だ!戻って来い!御端希!」
麻衣 「トモち!」 百合 「トモち…」
だがそんな呼びかけもむなしく朋美はオムツの中を温めてしまうのであった…。
朋美 (あああああっ! もうだめっ!!)
朋美は静かに下を向いた…。
※しゅっ…
※しゅぃ… しゅぅぅ〜〜〜…
だが!!
まさに朋美がおしっこを出し始めた瞬間だった!
校長 「よっしゃ!御端希君! 私の話の感想を述べたまえっ!」
勢いよく朋美の両肩をつかむ校長!
そして思いっきり朋美の身体を中央へと寄せたのだった!
朋美 (きゃあっ!)
放尿中の出来事で凄まじく驚いた朋美。
その勢いで風でめくれまいと懸命に押さえていたスカートから手を離してしまった!
風、吹いちゃダメ! スカートじゃまっ! 戻る
朋美 (きゃあ〜っ! 見ないでぇ〜!!)
マイクのおかげで響き渡る朋美の悲鳴。
そして全生徒の前にその姿を現したうさぎポンのオムツ。
校長 「さあもう簡潔でいいぞ この感想で終わりにしよう」
そうは言ってもまさに放尿中の朋美に感想など言えるわけもなかった。
※しゅうぅぅ〜〜〜〜〜…………
その音はマイクで拾っていた様な気がした…。
ざわ… ざわ… ざわ… ざわ…
ざわめき出す生徒達。一斉にあのおもらし姿が蘇っていた。
黄桜 「オ…… オムツ…? 御端希め、 やるな…」
大自然 「ト…トモちゃん… (ドキドキ…)」
最悪の事態は免れたと一応安どの表情を浮かべる黄桜達。
だが最悪の事態と同じくらいの恥ずかしさで泣きそうな朋美。
そして全てのおしっこが出尽くしたのだった。
朋美 (うっ… うぅ… うぅ…)
校長 「ふむ、感想が無い様なので全校集会を終了する、解散!
各自急いで授業に入るようにっ!」
そう言い残すと校長は校舎へと消えていった。
荒井 「……」 高木 「こ…校長…」
びっくりするほど投げっぱなしな全校集会終了合図で
2時間30分の全校集会は終わった…。
本当にオムツを穿いてて良かったと恥ずかしさ反面、ちょっぴり安心した朋美でした。